【建築工事全体の流れ】(S課長のつぶやき)
第1回目の「S課長のつぶやき」は「建築工事全体の流れ」を説明します。
実際の現場の写真やプランボード等の画像を随時掲載していきますので、皆様ご注目下さい。
10.プレカット工事の注意点
まず、「プレカット」とは、木造住宅に使用される部材の加工を専用の機械を使って加工することを言います。かつては、すべて大工さんの手作業により、材料の選定から墨付け(大工さんが加工する目印となる印)・加工までの工程を多くの日数を費やしながら行うのが当たり前の時代でした。現在では、住宅産業の急速な発展によって競争が激化し、短納期で品質の高い住宅を提供することが当たり前の時代となりました。
添付右側の木材(部材)を、上棟時に大工さんが全て組み上げていきます。発注する前には当社の工務部隊が、上棟の1ヶ月前頃から全ての部材の本数や梁の太さ等を夜遅くまで、何度も何度もチェックをし間違えが無いように対応をしております。
11.先行土台

上棟工事の直前には、土台敷きの工事を行います。当社では、基礎と土台の間に「キソロングパッキン」を全周敷き込みます。基礎に換気口を設けない工法の為、基礎にクラックが入る心配を軽減します。且つ、換気スリットは防鼠材の役割も果たしています。

土台の作業が終了したら、床下の断熱材(ジュピー厚さ45mm)をはめ込み、上棟の準備は完了です。
『上棟』
12.建て方について

お客様のご都合が合えば、「建て方」を見に来て頂きます。どの、お客様も大きいレッカーや大工さんの手際の良さを見て感動して頂けます。目の錯覚もありますが、基礎完成時には「なんか小さくないか?」と心配の声もありますが、「建て方」の工事中に上に躯体が建っていくと「やっぱり大きいね」と安心して頂けます。この事例は大半のお客様が感じる事ですので、ご参考にして下さい。

いよいよ、建て方工事です。当社では、腕利きの棟梁さんを7人~10人を集め、1日で建て方を終了させます。廻りが広い敷地では、カッコいいレッカー車を、狭い敷地では力自慢の荷揚げ屋さんを呼びます。当社の建て方の作業は、チームワークが非常に良く、見る見るうちに、家らしい形になっていくところを、私は何度見ていても全く飽きません。

上棟が終わりましたら、その日のうちに、屋根にはルーフィング(防湿防水シート)を貼り、外壁面にはブルーシートを貼り雨養生を行います。ブルーシートを貼る事は、非常に見栄えが悪いですが、お客様の家を大切にお守りするという観点から始めさせて頂きました。このブルーシートは、サッシの取付が終われば外されます。上棟後、7日~10日くらいでしょうか。

上棟式につきましては、一般住宅を建てる場合、最近は行う事が少なくなってきています。当社では、建築する建物の担当の棟梁を中心に、4方向に「酒」「塩」「米」を撒き、お清めを行っています。
当社の建物の断熱材は、「アクアフォーム」という断熱材を使用しております。「アクアフォーム」とは、吹付断熱材となっており、外気に接する面の隙間を無くし高断熱を実現させる工法となっています。当社では、壁面に75mm・小屋裏に165mmの吹付を行っています。


私の私見で申し訳ないのでが、部屋の中でピアノやフルートを演奏した場合でも、外に音は、ほとんど聞こえませんでした。それくらい優れた吸音性能があるようです。
30.竣工・引渡し後について

引渡前には、壁や床の汚れや傷、建具の建て付け等をチェック致します。必要に応じて補修を行います。
いよいよ、引渡しの日となりました。私達も約5か月、工事に携わり感慨深い瞬間です。工事中に、何回も見学して頂いたお客様も、部屋の養生が外れ、クリーニング後の家を見て頂き、感動した顔を見る度に、私達も目から熱い物が流れてくるような、感動をさせられる一瞬があります。

引渡時には、まず引渡し書類(建築確認通知証・中間検査済証・防蟻処理保証書・瑕疵保険付保証明書・住宅設備機器取扱説明書兼保証書・地盤改良施工説明書)等をお渡しすます。その後は、「カードキー」の設定をして、無事引渡しとなります。